むびれぽ

フィルムを喰らう!~感情中毒の巣窟~

ぜひシリーズをコンプリートして欲しい爆笑コメディ。『ナイト ミュージアム』

ぜひシリーズをコンプリートして欲しい爆笑コメディ。『ナイト ミュージアム』

ダメ男がついた仕事とは……?

ライリー・デイリー。それが、この映画の主人公の名です。語尾に韻を踏んではいるけれど、初めて聞いた時はなんとなく座りが悪いと言うか、おさまりがつかないと言うか。どうやらそれは「ネタ」の一部のようで、他の登場人物たちに「OK、ライリー、ディリー」なんて感じで、自己紹介の度に強調して繰り返されます。

さてこのライリー君。はっきり言って、ダメ男です。妻も子供もいましたが、「一発当てて大もうけ」の夢ばかり追いかけて、妻には愛想を尽かされ、息子の面会も制限され、会えばあったで幻滅されてしまいます。

そんな彼が一念発起し、定職に就くべく探し当てた仕事、それがアメリカ自然史博物館の夜間警備の仕事。そこには3人の定年退職予定の先輩方がおり、「これ、夜間警備のマニュアルだから」と渡された妙にぼろぼろの手作りと思しき紙の束を胸に、夜の博物館へと足を踏み出したのですが―――。

シリーズはコンプリートすべき

コメディアンのベン・スティラーを主演にすえたこの『ナイト ミュージアム』は、全部で3作あります。そして、シリーズを追うごとに面白さが加速しています。

恐らく監督の中では当初からシリーズ化する構想があったのでしょう。第一作目の本作では、主要登場人物たちの馴れ初め、ライリーと博物館の「生きた」展示物たちとの出会いと各キャラクターの「キャラ立ち」に焦点をおかれています。あ、言い忘れていましたが、この博物館の展示物の皆さんは、夜になると動き出すんですよ~。

もちろんそれでも十二分に面白いのですが、やはり登場人物の多いコメディ作品は、各人の絆が深まって、お約束の掛け合いが生まれてからが本番。

ライリーとルーズベルト大統領との、真面目なのに少しずれた会話。ローマ帝国のオクタヴィウスと西部開拓時代のジェデダイアとの喧嘩。二人とも大まじめにやり合っていますが、なにせ彼らは一寸法師サイズのミニチュア人形ですから、どこまでもギャグになってしまう。でもそれがいい。そしてこのふたりはシリーズ屈指の人気キャラで、毎回爆笑シーンを見せてくれます。

ちなみに筆者が一番好きなのは、俺様だけどお間抜けなカームンラーが敵役で登場する『』です。この時のライリーは格好良いですよ~。仲間たちを助ける為に、はるばるスミソニアン博物館に乗り込む行動力。警備員の制服に身を包み、フラッシュライトを武器にカームンラーと対決するシーンは、何度見ても胸がキュンとします。

名優たちが多数出演

そうそう。『ナイト ミュージアム』シリーズのもう一つの見どころは、名優たちが多数出演しているところ。例えばルーズベルト大統領を演じているのは、故ロビン・ウィリアムズ。西部の熱いジェデダイアを演じているのは、『ズーランダー』シリーズでもベン・スティラーと共演しているオーウェン・ウィルソン。二人とも良く見れば顔立ちが整っているのに、なんであぁもおかしいんですかね。

』でカームンラーを演じるのは、なんとあの『シンプソンズ』のお父さんの声を担当している、ハンク・アザリア。さすが俳優さん。声を見事に変えていますから、最初は気付きませんでした。

3シリーズ全てに登場するエジプトの王子を演じているラミ・マレックは、現在『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』という海外ドラマシリーズで大ブレイクしましたし、そのお父さん役を3作目の『』で演じているのは、ベン・キングズレーです。

あ、そうそう。実はこのシリーズの監督ショーン・レヴィ自身も、劇中登場しています。よくあるカメオ出演ではなく、メイクもせずにばっちり写っていますので、探してみてください。

作品情報

原題:『Night at the Museum』
出演者:
監督:
シリーズ:『』『

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Hiro Miyama
はじめまして。作家兼ライターの海山ヒロ(みやまひろ)と申します。

物心つく前から映画好きの両親に連れられ、映画館へ。そして家族のだんらん時に見ていたのは、各放送局の洋画劇場でした。おかげでしっかり映画好きに育ったわたしは、今日もまた、世界の片隅で映画への愛をこうしてつづっています。

ついつい口ずさみたくなる様な音楽に、悲喜こもごもの物語。そして素晴らしい衣装や舞台装置に夢のような風景が詰まった映画は、総合芸術です。
そんな数々の名画達に出会うお手伝いを、すこしでも出来れば嬉しいです。
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