むびれぽ

フィルムを喰らう!~感情中毒の巣窟~

テディベアですが酒と女の子が好きです。だって、オッサンだもの『テッド』

テディベアですが酒と女の子が好きです。だって、オッサンだもの『テッド』

めでたし、めでたしで終わった後も

「大人」になったいまならば分かるのですが、お伽噺はめでたし、めでたしで終わった後も続いていくわけで。つまりは、「このテディベアのぬいぐるみが本当に動いたらいいのに」なんていう孤独な少年の可愛らしい夢が叶った後、その少年は大人になり、ぬいぐるみもその分時を過ごして―――オッサンになるわけです。

この映画のタイトルロールとなっているテディベアのテッド。外見は相変わらず可愛らしいままですが、下品なギャグと若い女の子が好きで、酒と「楽しいお薬」で酔っ払います。だって、中身は中年のオッサンですから。

そして可愛らしい少年だったジョンの方は、外見こそおっさんになりましたが、「大人」に成りきれないまま。恋人ローリーの家に生きたぬいぐるみにして親友のテッド込みで居候し、仕事にはやる気を見せず、楽しみと言えばテッドとソファで酒を片手に、ダベルことです。

テディベアのテッドがどんと立っているポスターやDVDのパッケージをみて、アットホーム、もしくハートウォーミングな物語を想像していた人は、このダメ中年二人、正確には一人と一個? の姿を見て、かなり戸惑ったのではないでしょうか。

ポップコーンムービー

筆者がこの映画を観たのは話題作だったからですが、感想を一言で言えば、「はははと半笑いで笑って、くだらな~いと停止ボタン押した後は忘れてしまう映画」、でしょうか。

随所にジョンとテッドの子供時代という設定の80年代映画のオマージュがちりばめられたこの作品は、見て何かを学べるものではないでしょうし、考えさせられる何かがあるわけでもありません。

途中親友二人(一人と一個)が派手に喧嘩したり、テッドが誘拐されたりといった事件もあるにはありますが、それを重視しているわけでもなく。彼らの大好きな映画である『フラッシュゴードン』の主人公サム・ジョーンズが本人役で出てきて唐突に回想シーンになるなど、このふたりを象徴するようなグダグダな流れです。

他にもテッドの元カノ役で歌手のノラ・ジョーンズがやはり本人役で出てきたり、リバイバルされた『スーパーマン』の俳優についてテッドが皮肉ったりという流れを見ていくうち、この映画は結局何が言いたいの? と思う人もいるかもしれません。

というよりも、この映画に何かを求めるべきではないのでしょう。筆者がそうした様に、ハハハと笑って観終わった後は忘れてしまえる、そんな映画なのです。

ですからあなたもどうぞ構えず。主演の2人と同じく、だら~っとソファに寝そべって、お菓子片手にごらん下さい。

作品情報

原題:『Ted』
出演者:
監督:
シリーズ作:『

ABOUT THE AUTHOR

Hiro Miyama
はじめまして。作家兼ライターの海山ヒロ(みやまひろ)と申します。

物心つく前から映画好きの両親に連れられ、映画館へ。そして家族のだんらん時に見ていたのは、各放送局の洋画劇場でした。おかげでしっかり映画好きに育ったわたしは、今日もまた、世界の片隅で映画への愛をこうしてつづっています。

ついつい口ずさみたくなる様な音楽に、悲喜こもごもの物語。そして素晴らしい衣装や舞台装置に夢のような風景が詰まった映画は、総合芸術です。
そんな数々の名画達に出会うお手伝いを、すこしでも出来れば嬉しいです。
Return Top